ヴァイオリニスト田久保友妃のブログ「四絃弾き。」

関西を中心に活動中のヴァイオリニスト。「バッハからジャズまで」をテーマとした幅広いレパートリーを活かし、「ヴァイオリン独演会」シリーズを全国各地で展開中。2020年3月セカンドアルバム『MONA LISA』リリース。http://yukitakubo.com/

橋本洋無伴奏ヴァイオリンリサイタル

学生の頃から何度も演奏させて頂いている京都文化博物館

 

今回は聴きに行きました。


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1月のチョン・キョンファに引き続き、バッハの無伴奏演奏会です。

 

自由席のため、せっかくなので最前列の真ん中という特等席に。

演奏者としては「えっ」て席なのですが、前日にレイ・イワズミさんや佐久間聡一さんの素晴らしい音を特等席で聴いたので、今回はバランスの良い席よりも少しでも近くで聴きたくて。

 

プログラムはパルティータ3番から始まり、ソナタ2番、休憩をはさみシャコンヌを含むパルティータ2番。

 

ホ長調のプレリュードが始まってすぐにつやつやした重厚な音色に魅了されました。

文化博物館は天井が高い吹き抜けで響きも充分、無伴奏作品にはぴったりです。

 

で、やっぱりパルティータの3番は演奏会の始まりにはぴったりだな〜、と。

 

自分のバッハに対する新たな考えが浮き彫りになった部分や、悩んでいたことのヒントになったり、たくさんの物を頂きました。

 

 

いつもお世話になっている博物館のTさん、ありがとうございました、お疲れ様でした!

またお世話になりますヾ(@⌒ー⌒@)ノ

 

 

 

YukiTAKUBO; Violine

2017.03.11.【京都国立博物館120周年記念コンサート】京都国立博物館明治古都館

京都国立博物館の120年を記念し、また3月11日という日を「大切なものを守り伝える日に」という趣旨のコンサートが開かれ、記念合奏団として演奏させて頂きました。

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この豪華なメンバー。

レイ・イワズミさんはアメリカを中心に世界的に活躍され、イザイの研究者としてヘンレ版のイザイの楽譜はイワズミさんが編集されたそうです。

そんな肩書きは全部置いておいても、華やかでつややかで密度がぎっしり詰まった美しい音色にはお隣で演奏させて頂いているという特等席にいた私、うっとりし通しでした。

そしてヴィヴァルディ、ベートーヴェン、バッハとそれぞれのスタイルにのっとりながらも個性がはっきり出ていて、自分の演奏が確立されている事がとてもかっこ良かったです。

イワズミさんとピアノ山上さんのデュオでベートーヴェンのスプリングソナタも演奏されましたが、聴きにきていた母も「ぽわわん」となったそうです。

 

そしてもう一人のヴァイオリンソリスト佐久間聡一さんは広島交響楽団の若きコンサートマスター

 

yuki-violine.hateblo.jp

 

私、これまで何回かヴィヴァルディの「四季」を演奏した中で昨年末のひろしま美術館で佐久間さんをソリストに演奏した時が一番感激したんです。

ソロが素敵で様々に音色が変わったり、世界観がはっきりしているので、ただ無心にそれに合わせるだけ、というシンプルな気持ちで弾けたのがとっても心地よくて幸せ~な気分で。

 

今回のコンサートでも「春」は佐久間さんのソロで、またまたその幸せを感じられました。

www3.nhk.or.jp

コンサートの様子はNHKニュースで取り上げられたようで、リンク先で佐久間さんの演奏がちょっとだけ聴けます♪

 


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終演後。京都国立博物館のキャラクター「トラりん」(尾形光琳の虎図だから)と出演者全員でポーズ♪

 

改めて素敵な演奏家の方々との幸せな音楽の時間を思うと同時に、こうして楽しく音楽できるのが「当たり前」ではないんだということ、そうした「当たり前」の日常や楽しみや夢を突然に奪われて今も取り戻せていない方々があるということ…そんなことにも思いを巡らせました。

 

 

YukiTAKUBO; Violine