ヴァイオリニスト田久保友妃のブログ「四絃弾き。」

関西を中心に活動中のヴァイオリニスト。「バッハからジャズまで」をテーマとした幅広いレパートリーを活かし、「ヴァイオリン独演会」シリーズを全国各地で展開中。2020年3月セカンドアルバム『MONA LISA』リリース。http://yukitakubo.com/

あれびあれの顎当てカバー【私の好きなもの】

前回、顎当てのことを書きましたが、もう一つ昨年末から必需品になっているものがあります。


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顎当てカバー。

オーケストラの先輩が顎当てにぴったりフィットしてずり落ちないカバーをかけていたので、「それどこのですか?」と教えていただきました。

あれびあれという個人で作られているもので、一つ500~1000円とお手頃なのに、一点一点丁寧に手作りされているものばかり。

 更に、特殊な顎当てには定規を当てた写真を送ると型紙を起こしてぴったりに作っていただけるのです。

記事もタオル地からガーゼ、プリントまで色々と選べます。

 

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裏はこのようにゴムで固定。これによって、楽器を下した時にハンカチのように落ちてしまったりしません。


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裏面には滑り止めも。細かな工夫が色々利いています。

 

生地は個人の好みですが、私はタオル地とガーゼとプリントを試してみました。

タオル地は私にはちょっと痛く感じ、以外にもガーゼやプリント生地のほうがスムーズで痛みがありませんでした。

普段からハンドタオルを当てて演奏されている方ならタオルでも良いと思います。

 

 

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一時、こうしたシリコンの張り付けるタイプのゲルレストを使っていました。

痛みは全然なくなって良かったですが、耐久性(数か月でひび割れてしまいました;)と、楽器の側板に汗が染みてしまう問題は残ったまま。

 

そこでこの顎当てカバーと出会いました。

これを付けていると、ちょっとしたネックレスを付けていても楽器に触れないのでビビらなくなり、パーティなどでパールのネックレスをしていても外さないまま演奏できるようになりましたし、汗をかいたらすぐ取り換えられるので快適です。

 

タオル地は合わなかったのでガーゼ生地とリバティキティちゃんのものを交互に使っていますが、お気に入りのキティちゃん、もう売り切れてしまったようなので大事に置いておこうと最近追加注文しました。

 

新しい仲間が増えるのが楽しみです。

 

 

YukiTAKUBO; Violine

ウィーンフィルのお下がりの顎当て【私の好きなもの】

私の演奏活動を支え続けてくれているもの、その一つがこちらの顎当てです。


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一見ただの黒檀の顎当てなのですが、

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めちゃ高さがあります。

この写真は顎当てカバーをオーダーした時に撮った写真ですが、楽器の天辺から3センチ。一般的な型で1.5~2センチくらい。

 

顎当ての前に、肩当てが長い間自分の身体にフィットしないと感じていました。

 2008年にベルリンの教授にレッスンを受けた時に、首の長さに見合うだけの顎当ての高さがないからだとアドバイスを受け、そこから高さのある顎当てを探し続けて2012年の夏、ウィーンのとある楽器屋でこちらを譲って頂きました。

少し薄汚れて工房の引き出しの中から発掘されたものでしたが。

職人さんいわく、「ウィーンフィルのBrandという身体の大きいヴァイオリニストがオーダーメイドして楽器と一緒に置いて行ったもの」ということでした。


取り付けて貰い試したところ、今までに感じたことがないくらいぴったりとフィットするのを感じ、即買い取りました。

ウィーンフィルのお下がりという響きも何となく気に入っています笑

金具は錆びついていたのを帰国してからチタンのものと交換してもらい、金属アレルギーの私にも優しい仕様に。

 

この顎当てと出会わなかったら、私にとってヴァイオリンとはもっともっと弾き難く、イメージした音がダイレクトに楽器には伝わらない異物のままでした。

 

もし今の楽器を手放さなければならなくなったとしても、私はBrand氏と違ってこの顎当てだけは手元にキープし続けます。

 

 

YukiTAKUBO; Violine