ヴァイオリニスト田久保友妃のブログ「四絃弾き。」

関西を中心に活動中のヴァイオリニスト。「バッハからジャズまで」をテーマとした幅広いレパートリーを活かし、「ヴァイオリン独演会」シリーズを全国各地で展開中。2020年3月セカンドアルバム『MONA LISA』リリース。http://yukitakubo.com/

「うちのセバスチャン」ケーテン案内

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さあ、
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という訳で、
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ドイツ生まれのケーテン住みでしたワタクシ「うちのセバスチャン」がお送りするケーテン案内その②です。

 


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ここはケーテン城、友人でもあった領主レオポルドの宮廷で、つまりかつての職場です。


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自然に囲まれた美しい城です。



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ここがケーテンでのワタクシ「セバスチャン」の家。

演奏旅行から帰ったら最初の妻バルバラが亡くなっていて、悲しい思い出がございます。

その悲しみをワタクシ、シャコンヌを含む無伴奏ヴァイオリン曲に込めまして、何か当時はあまりヒットしなかったのですがここ100年位でリバイバルしたとか。

閑話休題

今はフツウのアパートになっておりまして、爆音でTV番組が聞こえてきますが…

 


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ケーテンは小さな街ですが、このような美しい建物がたくさん集まっていますよ。

 


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ここはファシズムの犠牲者の記念碑です。

 



 


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こちらホテルアンハルト。

駅と観光スポットの間にあり、便利でスタッフが大変良心的です。日本から来たドイツ語をすっかり忘れた観光客が予約トラブルがあった時にも親切に対応してくれ助かったとか。
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この街に住んでいるかのような窓の外。

朝食のカリカリベーコンが評判です。

ケーテンにお泊りの際は、オススメしますよ。

 

明日はワタクシが日本から来たヴァイオリン弾きをアイゼナハへ案内致します。

 

ワタクシの傑作シャコンヌ、もっと勉強してほしいものですね。

 

 

 

 

はい(寸劇終わり)。

 

と言う事で道連れになりました「うちのセバスチャン」です。今後ヴァイオリン独演会に出没します。

 

ドイツ製なのが気に入りました。服のツギハギまで再現してあって泣けます。

 

 

YukiTAKUBO; Violine

 

 

 

 

 

2019.07.14.【ケーテンで〇〇を】チェコ・ドイツ日記⑪

一夜明けて、ケーテンの朝。

雨も上がり、少し肌寒いものの散策には持ってこいの気候です。

 

さっそく地図片手にバッハ巡り開始!


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ヤコブ教会。

 


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バッハ広場。

近くに

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ヨハン・セバスチャン・バッハ学校

 


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アグネス教会。

 

ちなみにケーテンという街は欲の無い街で、駅から城まで、表向きには全然バッハを売りにしていません。

到着したとき本当にここ、あのケーテンで合ってるのかなと思ったくらい。

私が市長だったらめっちゃバッハ推ししてイベントで一山当てようとすると思いますが。
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ホテルはじめ街中どこにでも貼ってあった、パンフルートのコンサートのチラシ。

 

9月までこれしか演奏会ないんかい!

 

とある意味思う……。

 

行きたかったけどまだ先でした。

毎日何かのバッハやっても良さそうなのになぁ。

 

 

で、ケーテン城!


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中はミュージアムになっており、バッハの展示もたくさん。


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バッハがここで無伴奏シャコンヌを書いたんですよ、という展示

 

ここは!


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五嶋みどりさんがDVDでバッハの1番パルティータを弾いていた鏡の前です。

 

鏡の間。


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ここのポスターが無造作にバケツに突っ込んであり、一応聞いてみたらやっぱりタダでくれました。ばんざい。練習室の壁に貼る!
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ここはみどりさんが3番のソナタを弾いていたところです。みどりさんのDVDがずっと流れていました。

 

同じ宮殿にはナウマン博物館という生物学的なミュージアムもありました。

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この階段を登れるのがテンション上がって行ってみましたが、一面鳥の剥製で埋め尽くされていてちょっと……。

ちなみに、2つのミュージアム共通で入場料は3.5ユーロです。

 


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城のお濠のとこで見た猫。ここでこれほど我が物顔できるのはある意味羨ましい。

 


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バッハはこのケーテンで生涯を終えたかったと言ったほど愛した街だそうです。

ライプツィヒが破格の報酬を提示したことや息子の教育のため大学のある街へ移ることを決心したとも言われていますが、個人的には最初の奥さん、マリア=バルバラとの思い出をそっと閉じ込めたかったのではないかな……、なんて感傷的なことを思ったり。

 

そして、ライプツィヒよりもケーテンを愛したということから、バッハの素朴な自然へ対する愛情のようなものを感じた街でもありました。


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バッハだけに小川

 

本当にこうした素朴な自然が美しい穏やかな街。

 

プラハやブルノから来ると面食らったほどです。

休暇中の日曜ということもあるのでしょうが、通りを歩いても人一人にも出くわさないことも多々。

 

午前中はこの写真を撮るためだけに楽器背負っていてちょっと疲れたので

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ちょっと休憩したら、街はずれまで散歩してみます。

バッハもきっと仕事の息抜きに自然の中を散策したりしていた筈。

 

10年ほど前ライプツィヒを訪れた時は卒倒しそうなくらい興奮しましたが、ケーテンは静かな感動を覚える街でした。ここに、確かにあの音楽家が生活をしていたのだという。

 

ヨハセバさん、ファンです! 写真お願いします!

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的な。

今回は自撮り多めなんですが、やっぱりここに自分が来た! という証を残したくなってしまったんですね。

 

うん、ティファニーよりもやっぱり、


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ケーテンで昼食を。

これより美味いものはない。

 

 

YukiTAKUBO; Violine