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ヴァイオリニスト田久保友妃のブログ「四絃弾き。」

関西を中心に演奏活動をしているヴァイオリニスト。出演情報と、音楽について、また練習方法をレポート中。野球が好き。たまに断捨離。

高校生の合唱を覗いて号泣した日

三連休は熊本で音楽まみれで過ごしたのですが、一番感慨深かったできごとを書きます。

本来は二日目コンクール、三日目阿蘇でアクティビティなどして弾ける予定だったのですが、コンクール当日には全快していたといえ、何しろ酷い胃痛に見舞われていたので、とても高原を走り回れる自信がなくて出発前にキャンセルをしました。

それで、けっこう遅い時間の新幹線を取った三日目の予定がぽっかり空いてしまったのです。
(ホテルと新幹線がセットで、新幹線は時間変更ができないプランだった)

観光案内で尋ねたら、やはり阿蘇を勧められましたが、そうなると楽器が妙に心配になってしまって…

どこか興奮が残っているので、なんだかとんでもない所に置き忘れたり、落としたりしないか心配で。
それもあって、チェックアウトしたホテルには旅行鞄だけを預け、ヴァイオリンは普段のようにおんぶして熊本市内をぶらつくことにしました。

ついでに、ピアノ部門が行われているコンクールなどを覗いてみようと。

そうして徒歩でぷらぷらコンクール会場を巡っていて、ふと思い付いたのです。

受賞者コンサートの会場がどんな所か見に行ってみようと。

受賞者コンサートは熊本県立劇場という所で、大きなホールだと実行委員長の出田先生もおっしゃっていました。

ホールのホームページを見たら、その日はちょうど高校生の合唱演奏会が予定されていました。

これは良い、と思い、ホールに電話して当日券を確認し、午後の開演に合わせて前日と同じ平成音楽大学サテライトステージの大学生のピアノ部門を10人ほど聴き、せっかくなので馬刺しをお昼に頂き、雰囲気の良い市電に乗って県立劇場を目指しました。


馬桜さんの馬刺f:id:yuki-violine:20160321210403j:plain
日祝日限定でランチがあってラッキー。


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市電はなんとも情緒があります。

市電を降りてまたテクテク。
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グーチョキパン屋さんを発見


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到着。

第一高校合唱団とあります。

当日券を求めて長い列に並び、入場すると…

ホールの見取り図。
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せ、せんはっぴゃくじゅうにん収容?!

予想外の大きなホールでした。

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先日「夕鶴」でフェスティバルホールに行きましたが、それに近いくらい…

千人超えのこんな広いホールでソロを弾かせて貰うのは初めてです。
オーケストラだったらあるのですが、ステージ上の人数も多いのですよね。

見ておいて良かったです。
当日面食らう所でした。
このイメージを元に、こんな大きな場所で弾けるのを楽しみに作っていこうと思います。

ぐる〜っと客席を回って、後は合唱を楽しむことに。

まず最初は1,2二年生によるアカペラで、少年少女合唱ならではの透き通った声が美しく、とても心地良くなりました。

それからOGのステージの後、ポピュラーステージということで、全部員が何かしらのスタジオジブリのキャラクターに扮して「さんぽ」に乗せて客席から登場!
(すっごく可愛かった。写真が撮れなくて残念!)

…で、全員が舞台に揃ったあたりで、妙に目頭が熱く感じたのです。

歌われたのはジブリ大好きな私はどれもよく知っている曲ばかり。

…で、もうある時からハンカチを出しました。

号泣です。

そんなに感激やさんではないつもりなのですが、もうこの時は涙が溢れて止まらず。

何なのでしょうか。

あまりにも透き通った美しい歌声だったから、

少年少女のひたむきな姿勢に、

或いは自分にはこのような多感な十代の青春時代は失われてしまったから、

…どれもしっくりこない…

けれど、胸がいっぱいで、「音楽で心を揺すぶられる」ということの概念がひっくり返りました。


熊本第一の合唱団は、コンクール常勝校とのことですのでもちろん技術はあるのでしょう。

ですが、この少年少女合唱の透き通った歌声というのは決して技術で圧倒するものでも、激しい感情表現で魅せるものでもありません。

むしろ、淡々としているほうです。

それがどんなに素晴らしい技術の表現豊かなプロの演奏よりも、熱い気持ちにさせられました。


心なしか周りでも鼻をすする音が…


ガラスの十代、なんて良く言ったものだなぁ、と、触れれば壊れてしまいそうな繊細な美しい合唱を胸に京都へ帰ったのでした。


合唱、また聴きに行こう。

熊本第一高校合唱団の皆さん、ファンです。



YukiTAKUBO; Violine