ヴァイオリニスト田久保友妃のブログ「四絃弾き。」

関西を中心に活動中のヴァイオリニスト。「バッハからジャズまで」をテーマとした幅広いレパートリーを活かし、「ヴァイオリン独演会」シリーズを全国各地で展開中。2020年3月セカンドアルバム『MONA LISA』リリース。http://yukitakubo.com/

アンサンブル・テオフィール【2016.04.23】兵庫県立美術館

アンサンブル・テオフィールで兵庫県立美術館のミュージアムコンサートに出演しました。


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自分ではよく分かるのですが、二枚目の写真は私の目が虚ろです。

並びもイレギュラーなこれはアンダーソンメドレー演奏中。

ちょっと、あるプレッシャーがあったのですよね。


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これ。

分かりにくいでしょうか。
私が持っているのはトライアングル。

今回、アンダーソンメドレーではトライアングルとウッドブロックを手の開いている人が持ち替えるという試みがあったのですが、本番数日前のリハーサルで、

私のウッドブロックが破滅的に下手

という事実が発覚しまして。

私のウッドブロックパートが回ってくるまで、気が気でない状態だったのでした。

何とか事なきを得て(?)後はタンゴなどで弾けました。



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ヴァイオリンのソロ曲は今絶賛放映中の壮大なドラマのアレ。

一目惚れした曲だったので、デビューできて良かったです。
今年いっぱい、たくさん弾きたいです。


この兵庫県立美術館阪神岩屋駅からほどなくの立地で、頑丈そうなマンションが多く立ち並ぶ一角にありました。

兵庫在住のピアニスト植田によると、この辺りは阪神淡路大震災で被害を受け、復興した街。
美術館も元より、マンションには震災で家を失った方々が多くお住まいなのだそうです。

普段あまり震災の事を語らない(そもそも自分の話をしないミステリアスな彼女)植田が珍しく色々な話をしてくれたことは、先の熊本大分の地震と重ねて聞いてしまうものがありました。

立派で、自然とコンクリート共存する安藤忠雄建築の美術館では、2002年から続くミュージアムコンサートが今回で500回を迎え、マンションの公園では子どもたちが元気一杯に走り回っていました。

阪神淡路大震災から21年。

被災者の負った傷は決して消えるものではないとは思いますが、神戸の街は必死で復興してきたことを感じさせないほど笑顔や音楽が溢れる景色を見せています。

東日本大震災からは5年、そして熊本大分の地震はまだ余震の続く状態。

いつか、この神戸のように。

そんな思いを抱きました。


そんな街の一角で音楽を演奏できる幸せをありがとうございました。


YukiTAKUBO; Violine