ヴァイオリニスト田久保友妃のブログ「四絃弾き。」

関西を中心に演奏活動をしているヴァイオリニスト。「生演奏を身近に」をモットーに、バッハのシャコンヌなどクラシックのヴァイオリン独奏からジャズまでの幅広いレパートリーを活かした「ヴァイオリン独演会」シリーズを全国各地で展開中。2017年ソロアルバム「Around the World」リリース。

2019.07.07.【ミクロフでシャコンヌを】チェコ・ドイツ日記⑦

※動画あります※

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いよいよやってきた、日曜日。

 

朝からペース配分には注意しつつ、ひたすらシャコンヌをさらう。

 

夕方、ミクロフへ向かうバスが出発しました。


ミクロフはおとぎ話の国のような街でした。

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山の上に城塞のようなお城がある。

で、美しくも可愛い建物だけをぎゅっとコンパクトにまとめたような印象で、私がこれまで世界一愛していた街オーベルストドルフにちょっと似ています。

 

コンサートはここの音楽学校のホールであるらしい。

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お客さんぞろぞろ。

階段も可愛い。

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可愛い。

 

さて。

外に出ると内のことが見えてくる。

職人気質なチェコ に来て見えてきたのは、私の音楽のコアって何なんだろうと考えたら、

「情念」

なんではないかと。真面目な話。

私の演奏を知っている人の中には、「ええ~」と思う人もいるだろうし、「その通り」と思う人もいると思うのです。

 

が、自己認識でいうと。

私の一番の特徴って「正確さ」でもなければ「超絶技巧」でもなく、「優雅さ」「エスプリ」でもないだろうと。

 

で、「情念」。

私のシャコンヌも今のところ「情念」で構成している気がする。

MCで良く言うように、「一人の人間の一生」というテーマはあるものの。

 

で、職人気質なチェコの人を前に、自分が保てるだろうか? というのが今回の挑戦でした。

 背中を押してくれたのは前日先生がレッスンで言ってくださった「とても内面的な演奏で、僕は聴いていて自分の意識が深いところへ深いところへと向くのを感じた。きっとお客さんもそうだろう」という一言。

 

人間、積み重ねて来た以外のことはできないもの。

急に渋い職人技を見せようといったってそうはいかないし、今まで地下鉄をはじめ、TSUNAMIヴァイオリンやヘルパー会議や……自分の手で積み重ねて来たものを出すだけです。

 

その結果がこんな感じ。

 

終わったあと、たくさん素晴らしい感想貰ったのですが、自分でも今までにしたことがない演奏になったと思います。良し悪しとは別に。

 

いくつかのミスタッチを除けば、今回のチェコ滞在で一番ベストだと思う形の演奏ができたと思います。

ただ、この弾き方はチェコの空気や響きという環境があってこそ維持できるものだと思うので、日本に帰って弾き続ける内に変わらないことはないと思います。

 

なので、芦屋のものと同じく今の自分の演奏の記録としてノーカットで公開しようと思いました。

時間がたって見直したら「うわあああああ」と思えたらそれはそれで、成長したことになるし、「ええ…なんでこの時こんな弾けてるの…」と思うようになってしまわないように。

 

チェコ日記ミクロフ編は後半に続く。

 

YukiTAKUBO; Violine