大阪音楽大学の定期演奏会、このような厳しい状況の中でしたが、大学スタッフや先生方による徹底した感染防止対策と、難曲に正面から立ち向かった学生さん達の血と汗の結晶として無事終演しました。
私は三善晃作曲、交響三章のみお手伝いしました。
が、お手伝いというのもおこがましい難曲で、もう一度学生さんと一緒に勉強させて頂いたという感じ。
終演後、井上道義マエストロの言葉で忘れられないものがありました。
「学生たちは、この曲を『分かろう』としています。『自分のものにしよう』と思ってやっている」
集中練習の序盤から今日の本番までの数日間の成長ぶり、まさにその言葉通りだったと思います。
いかに技術的には楽々と弾けたって、「まあこんなもんでしょ」という姿勢と、難曲でも「自分の言葉で語りたい」として出た音は絶対違うと思う。
私は果たして、ワンフレーズでも自分の言葉で語れただらうか。
これからも、この問いを続けていきたいと思いました。
まだまだ学ぶことは多いです。
そして何より、今回の大変だけど、日本人演奏家として絶対に有意義なプログラムを立派に、井上道義マエストロと渡り合って演奏しきった学生の皆さんに、おめでとうと言いたいです。
今年はこのような情勢でしたが、落ち着いたら、大阪音楽大学、毎年12月上旬の金曜日に定期演奏会やっています。
ぜひ、お運びと応援をよろしくお願い致します。
田久保友妃