10日後に迫りました。
ベートーヴェンツィクルスは、毎回ベートーヴェンのソナタから一曲と、ピアノの伊賀美樹子の新曲を披露することになっています。
月末に迫る第六回を前に、素晴らしい楽曲が届きました。

「天神祭による幻想曲」と「西国巡礼」の2曲。天神祭のお囃子をモチーフにした夏の暑さを吹き飛ばすような幻想曲と、御詠歌をモチーフにした「西国巡礼」。「西国巡礼」作曲にあたって、伊賀美樹子はこのようにメッセージを添えてくれました。
西洋のレクイエムでなく自分たちの感覚に合う鎮魂的なものが欠けないかと思いました。私の祖父の兄弟は2人とも戦死し、祖父も満州で捕虜生活を送り、父が高校生の頃に他界しました。過酷な捕虜生活がなければもう少し長生きできたのでは…と思わずにいられません。音楽で社会に貢献できることはそんなにないかもしれないですが、音楽が続けられるのは平和の象徴かな? と思います。音楽が続けられる世の中が続きますように…
今回プログラムに急遽組み込んだ、ハチャトゥリアンの協奏曲第二楽章。
ウクライナでのマエストロニコライの解釈を話したことがきっかけだとのことです。
安直だった自分を恥じつつ、今回のツィクルスは平和への祈りを込めた演奏をしたいと思っています。YukiTAKUBO; Violine