こんばんは。
最近の練習は専ら10月のリサイタルのプログラムと、チャイコフスキーも並行してやっています。
リサイタルのプログラムはもう本番を想定したシュミレーションのようになってくるのですが、チャイコフスキーは未だ試行錯誤していますね。
試行錯誤中…
って、気分がノるととっても楽しいのですが、「う〜んどう弾こう〜どこから手を付けよう〜」という気分になると、一気に腰が重くなってしまう私です。
そこでやけに基礎に時間を掛けて燃え尽きたり、まだ先のレパートリーの譜読みをしてしまったり…
試験前夜に部屋の片付けをしたくなるような、そんな気分です。
そういう時は、やっぱりこの方法で練習。
インターバルタイマーを走らせて、決められた時間ごとに強制的に練習開始、ストップ、休憩、また練習開始、のループ。
自分一人だときりがなくなったり、だれたりするのでコーチがいるつもりでやります。
タイマーという非情な監督がいるだけで、否応無しに練習が進みます。
そして、この5分だけ一箇所繰り返して1分休憩、という時間設定が私にはいちばん合っているようです。
たった5分で休憩するの?!
って思われるかもしれません。
でも、1時間超集中は本番でもないと難しいけど、5分間超集中は、できます。
すごく集中すると1時間の本番でも疲れ果ててしまうように、たった5分でも頭も疲れるし、頭が疲れて回らない状態だと、せっかく練習したことも新しく頭に入らない。何より次の箇所に進む前に頭が今練習したことを整理する時間になっているような気がします。
仕事のメール連絡(とか、野球の速報とか…)など、気になってしかたないけど練習終わるまで後回しにはできない用事もこの間にチェックしちゃいます。
一旦練習を完全停止してチェックすると、ダラダラしちゃうけど、これだと1分でこちらも強制終了です。
そして、やはり合間に何か用事をするより、完全に体を休めた方が頭が冴えるので、
本当に体を休めることの大事さ
というものも実感することができます。
もうひとつ、この練習方法で意識しているのは、「練習箇所の区切り方」。
大体1フレーズごとに区切りますが、次のフレーズに進むとき、少し前から再開することが私なりのこだわりです。
音と音の間。
点と点の間というのは、必ず線で繋がっていて、ただそれぞれの音がぽんぽんと単独であるわけじゃありません。
どんなに複雑で難しい音の並びでも、一個一個の音は別に難しい訳ではないです。
ある音からある音への繋がりこそが難しいんですね。
なので、それはフレーズ間でも同じ。
前のフレーズの終わりから弾くことで、移行部の練習もちゃんとできます。

この譜例だと、レッテルAから練習するなら、矢印を引いた一小節前から。
「部分部分で練習していると弾けるのに、通して弾くとうまくいかない…」
っていう時はぜひ。
チャイコフスキーは本当に大曲。
何とか弾けてきて、フレーズの持って行き方や曲の山場を考えるようになってようやく、自分がお客さんとして聴いている時に味わえる感動が少しずつ感じられるようになってきました。
ここからが楽しい所o(^▽^)o
まだまだ研究を頑張るためにも、「良くここまで弾き込んだね!」って自分を褒めてあげています。
努力というのはそれ単体ではゼニになりません。
努力の結果出てきた音やパフォーマンスがお客様に届いて初めて評価やゼニになります。
努力の部分を認めて上げられるのは結局自分ただ一人ですから、そこはあんまり厳しくしすぎず、褒めて労ってあげることにしています。
YukiTAKUBO; Violine