ヴァイオリニスト田久保友妃のブログ「四絃弾き。」

関西を中心に活動中のヴァイオリニスト。「バッハからジャズまで」をテーマとした幅広いレパートリーを活かし、「ヴァイオリン独演会」シリーズを全国各地で展開中。2020年3月セカンドアルバム『MONA LISA』リリース。http://yukitakubo.com/

同じ時代に生まれて良かった

こんばんは。

昨日はあるゲストハウスのPR写真撮影に私も「着物でヴァイオリン弾く人」として参加させて頂き、自分史上最高の盛り髪にして頂きました。


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撮影班のヘアメイクさんがあっという間にセットして下さったのですが、彼は東京では有名なクラシック演奏家のヘアメイクも数多く手掛けているそうで、中には憧れの演奏家も。そんな方に髪を触って貰って、パワーを頂いた感じですo(^▽^)o

新郎新婦役のモデルさんもとっても美しく、新婦役の方はウクライナとのハーフだったので私のウクライナ愛をいっぱい語ってしまいました。

演奏以外の撮影現場に立ち会うというのもなかなかない経験なので、一部始終興味深く拝見しました。

昼から私は着付けに行ったので、午前中練習をしっかりするつもりだったのですが…


朝一で、首を長くして待っていたCDが届いたので、つい聴き入ってしまいました^^;


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五嶋みどりさんのバッハ無伴奏

一ヶ月前に予約していたのに、品切れということで10日待ちました。

バッハの無伴奏のCDが品切れってちょっとセンセーショナルなことです。

Amazonからの連絡に痺れを切らして色んな通販サイトを探しましたが、値段が倍になっていたり入荷未定だったり…

諦めて待っていました。

それが届いたもので、「聴く勉強」との名目で一人鑑賞会。


五嶋みどりさんはこの若さですが、デビューは何と私の生まれた年です。昨年ヒンデミットの作品でグラミー賞を受賞されたのも耳新しいですが、この30年間ずっとずっと別次元の演奏を続けて来られた方。

憧れという言葉では軽すぎます。

五嶋みどりさんの演奏に関しては、「私もあんな演奏したいです^_^」とは言えません。間近で聴いたら「私もうヴァイオリンやめよう」と思ってしまいそう。

尊敬と憧憬と畏怖の混ざりあった感情です。

そんな彼女が今バッハの無伴奏全曲を録音するというのは、機が熟した、ということなんだろうと思いました。

感想は圧巻とも感動とも一言で表せないのですが、ここまでフレッシュなバッハを演奏できる人がいるとは。

たまに、お客様で「僕はハイフェッツの演奏を聴いたよ」「アイザック・スターンの演奏はすごかった」という方があり、羨ましく思っていましたが、私はもう五嶋みどりさんの演奏をリアルタイムで知ることが出来るだけで幸せです。

五嶋みどりってどんなん?」「バッハの無伴奏ってどんなん?」と思われたら、もう少しして品薄が落ち着いたらぜひこのCDを聴いて頂きたいと思います。

その後でチャイコフスキーメンデルスゾーンに代表される彼女の完璧さと艷やかな音色と沸騰して煮え滾るような情熱の溢れる協奏曲を聴いたら、多分もう彼女の魅力にどっぷりはまります。



最後に、私のようなヴァイオリン弾きのはしくれが女神のような存在の彼女についてあれこれ述べる失礼を五嶋みどりファンの方にお詫びしますm(_ _)m

5メートル先から彼女に出会ったら、私は頭下げて平伏します。


YukiTAKUBO; Violine