ヴァイオリニスト田久保友妃のブログ「四絃弾き。」

関西を中心に活動中のヴァイオリニスト。「バッハからジャズまで」をテーマとした幅広いレパートリーを活かし、「ヴァイオリン独演会」シリーズを全国各地で展開中。2020年3月セカンドアルバム『MONA LISA』リリース。http://yukitakubo.com/

【花は咲く】JASRACとNHKに電話しました

京都新聞に掲載して頂きました。
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昨年から「花は咲く」を演奏するたびにお話ししていると思います。

「花は咲く」の著作権使用料が、作詞者・作曲者の厚意により義援金となること。

 

FACEBOOKに書いた転載になりますが、こちらでも一度書いておこうと思います。

 

キミマツサクラ式典の演奏でお話した復興支援ソング「花は咲く」の著作権について。

https://www.nhk.or.jp/ashita/themesong/

「花は咲く」という曲は復興へ寄せる思いを音楽で、また誰もが口ずさみやすく心を一つにできる存在としてもとても大切な音楽だと思っていました。

が、「作詞家・作曲家のご厚意により、著作権料がNHK厚生文化事業団を通じて被災地への義援金として届けられています。」というもう一つの復興への側面を知ったのは、演奏家としては恥ずかしながら昨年の北海道胆振東部地震の後、北海道便のフェリー演奏のプログラムを組みなおしたことがきっかけ。昨年TSUNAMIヴァイオリンでこの曲を弾いたときでさえ知らなかったことになります…

昨日も色んな方と演奏後にお話しする機会がありましたが、案外知られていないことのように思います。
(皆知ってたらごめんなさい)

著作権料が被災地へ義援金として届けられる。ということは、カラオケで「花は咲く」を歌ったり、花は咲くを収録したCDを購入することが義援金に募金したのと同じことになる。
という、「できることから復興支援」としては娯楽・息抜き・癒しに払ったお金が募金にもなるというすごく良い取り組みだと思うのです。

お客様にアナウンスしている以上、確認をとっていないでは無責任だと思い、本日改めてJASRACNHK両団体に電話で確認を取りました。

CDを出したり有料の演奏会で取り上げたり、という大層なことでなくても、ちょっとカラオケであと一曲入れる、それだけでも募金と同じことができるということだと納得しています。

もっと知られたらいいなと。

 

東日本大震災にて被災された方が一刻も早く日常に復帰できるようお祈りします。

 

YukiTAKUBO; Violine

2019.03.11.【第6回キミマツサクラ式典】嵐電嵐山駅

3月11日。

街中に半旗がはためくこの日は、昨年TSUNAMIヴァイオリンを弾き繋ぐ企画に呼んで頂いたキミマツサクラさんの式典へ。


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受付で、昨年の様子が掲載されたメディアラ(京都メディアグラフィック)を頂きました。

 


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キミマツサクラ(GReeeeNのHIDEさんから受け継がれた桜)の成長のようす、今年初めて種をつけたことなどの記録と、キミマツサクラさんのここ一年間の活動報告、そして14時45分には黙祷を。

 

その後、キミマツサクラさんから支援へのお礼として嵐電キミマツサクラ号車内にてお茶が振る舞われ、そこで今年もヴァイオリン(今年は自前の普通の)を演奏しました。


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演奏したのは「花は咲く」「キミマツ」「ひまわり」「シャコンヌ」の4曲。 

 

「キミマツ」はキミマツサクラの名前になったGReeeeNの曲、「ひまわり」はチェルノブイリのあるウクライナで撮影され(事故の前の映画ですが)ひまわりには除染効果が検証されているということから。

シャコンヌ(一部)」は、バッハの最初の妻へのレクイエムであることと、私が最も全霊をかけて演奏する、私にとってはある一人の人間の生涯そのものを表すと考える音楽でもあるからですが、選びました。

 

そして「花は咲く」。著作権使用料が義援金となるというあまり知られていない話と一緒にさせて頂きました。

https://www.nhk.or.jp/ashita/themesong/

 

キミマツサクラさんや、先日のチャリティで有志参加頂いたアンサンブル響さんのような積極的な活動は素晴らしいものの、誰もが全員実行できる訳ではありません。

だけど、だからといって何もする気がない訳ではない。

できることを少しでも。

そんな時に、例えばカラオケであと一曲何歌おう〜、というときに「花は咲く」を入れる。

演奏家でも、被災地に直接行くということは簡単ではないけど、有料のコンサートで「花は咲く」をプログラムに入れる。

そうすることで著作権使用料が支払われ、義援金になる。

そんな復興支援の方法があるって、すごくいいと私は思います。

 

この日は東北物産展も現地から来て頂いていて、ほぼ完売したそうです。

(私はままどおるフライングゲット←)

 

 

震災から8年経ちましたが、避難者のお子さんとの共演の機会があった今年は特に、復興はまだまだなのだと改めて痛感もしました。

 

できることを。

それでも小さな力を合わせて。

 

復興へ向かえますように。

 

 

田久保友妃