京都国立博物館の120年を記念し、また3月11日という日を「大切なものを守り伝える日に」という趣旨のコンサートが開かれ、記念合奏団として演奏させて頂きました。
この豪華なメンバー。
レイ・イワズミさんはアメリカを中心に世界的に活躍され、イザイの研究者としてヘンレ版のイザイの楽譜はイワズミさんが編集されたそうです。
そんな肩書きは全部置いておいても、華やかでつややかで密度がぎっしり詰まった美しい音色にはお隣で演奏させて頂いているという特等席にいた私、うっとりし通しでした。
そしてヴィヴァルディ、ベートーヴェン、バッハとそれぞれのスタイルにのっとりながらも個性がはっきり出ていて、自分の演奏が確立されている事がとてもかっこ良かったです。
イワズミさんとピアノ山上さんのデュオでベートーヴェンのスプリングソナタも演奏されましたが、聴きにきていた母も「ぽわわん」となったそうです。
そしてもう一人のヴァイオリンソリスト佐久間聡一さんは広島交響楽団の若きコンサートマスター。
私、これまで何回かヴィヴァルディの「四季」を演奏した中で昨年末のひろしま美術館で佐久間さんをソリストに演奏した時が一番感激したんです。
ソロが素敵で様々に音色が変わったり、世界観がはっきりしているので、ただ無心にそれに合わせるだけ、というシンプルな気持ちで弾けたのがとっても心地よくて幸せ~な気分で。
今回のコンサートでも「春」は佐久間さんのソロで、またまたその幸せを感じられました。
コンサートの様子はNHKニュースで取り上げられたようで、リンク先で佐久間さんの演奏がちょっとだけ聴けます♪
終演後。京都国立博物館のキャラクター「トラりん」(尾形光琳の虎図だから)と出演者全員でポーズ♪
改めて素敵な演奏家の方々との幸せな音楽の時間を思うと同時に、こうして楽しく音楽できるのが「当たり前」ではないんだということ、そうした「当たり前」の日常や楽しみや夢を突然に奪われて今も取り戻せていない方々があるということ…そんなことにも思いを巡らせました。
YukiTAKUBO; Violine